よくある質問

アルミ合金の使用については強度・熱変形に関するご質問を多くいただきます。
本補足では、材料特性値に基づき、実際の運用条件下での影響を定量的に示します。
Q1. アルミ材を使っていますが、強度は大丈夫ですか?

はい。マンガン(Mn)とシリコン(Si)を含むアルミ合金を採用しており、機械的強度は十分です。さらに軽量であるため、装置全体の搭載重量削減につながり、可搬性や応答性の面で大きなメリットがあります。

はい、素材としているアルミ合金は摂氏0°→100°の間で1000ミリ長さで2.34ミリの伸びが確定しています。これを元に計算すると、機械稼働前と稼働後で7°の温度変化、ベース面の厚みが30ミリとして理計算した場合、変異量は0.004914ミリとなり、切削工具加工治具の精度を十分に担保する事が可能です。温度変化はクーラントの温度に大きく影響されます。タンクの容量やクーラント温度のオイルコントローラーの装着されている場合、ベース及びワーク自体の変異量はより少なくなります。

実際にはベースの膨張よりも、主軸の伸びの方が大きな影響要因になります。温調や予熱が不十分な機械では、主軸の伸びが5µm以下に収まらないことは珍しくありません。したがって、温度管理はベース材質よりも機械全体の安定化を優先すべきです。